お金の話

投資の利益にかかる税金

投資の利益にかかる税金

投資の利益は課税面で優遇されている

投資の利益に対する税率は固定されており、2021年現在は20.315%となっています。

通常、給与収入等にかかる所得税は以下の表のように累進制度になっています。

所得金額税率控除額
1,000円 から 1,949,000円まで5%0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで10%97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで20%427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで23%636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで33%1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで40%2,796,000円
40,000,000円 以上45%4,796,000円

この税率について、どう思いますか?

仮に2,000万円の給与収入があると、約500万円が税金として徴収されるため、手取りは約1,500万円となります。

しかし、株式投資で2,000万円の利益が出ると、その税金は約400万円になるため、手取りが約1,600万円となります。

課税前は同じ2,000万円の収入なのに、手取りが100万円も変わってしまうのです!

裏を返せば、投資の利益にかかる所得税は1億円であろうと100億円であろうと、約20%の固定税率なのです。(つまり、金持ちに有利な税制とも言えますよね…笑)

それなりの収入のある人に限りますが、同じ金額を稼ぐのならば証券口座でお金を増やした方が効率が良いということですね。

課税の繰り延べ

所得税は毎年課税されますが、株などの金融商品は売却しない限り課税されません。

つまり、売却するまで課税を免れることが出来ます。

  1. 給与所得400万円の人の場合
    • 400万円(働いて稼いだ所得)-37万円(所得税)
      =363万円
  1. 株式投資の含み益400万円の人の場合
    • 400万円(含み益)-0円(売却していないため)
      =400万円

課税を免れたお金は投資に回すことが出来るため、資産増加の効率を上げることが出来ます。(ただし、将来売却した際には利益に対して課税されることになります)

逆に投資せずに貯金ばかりでは、課税を免れたお金を使うことは出来ないため、投資している人との差がどんどん開いていきます。

貧富の差が広がるということですね…。

外国への投資にかかる税金

外国株式やETFから得た配当金などの利益に対しては、外国で課税されます。そして、なんと日本でも課税(20.315%)されます。

つまり二重課税となっているんですね。

例えば、米国なら投資から得た利益に対して税率10%が課税されます。そして、日本で配当金などを受け取る際に約20%課税されます。

つまり、米国に投資して10,000円の利益が出た場合には、

  1. 米国
    • 10,000円×90%(米国で10%課税)
      =9,000円
  2. 日本
    • 9,000円×80%(日本で約20%課税)
      =7,200円

となるため、合計で約28%を税金として納めることになります。

日本の金融商品で得た利益に対しては約20%の税率なので、比較すると海外の金融商品を購入することは、税制面では不利ですね。

ただし、確定申告において外国税額控除を申告することで、外国に支払った税金の一部が戻ってくるため覚えておくといいですね。(外国税額控除は二重課税対策です)

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